精神神経科

当科は、急性期総合病院の精神科として、身体疾患で入院中の患者さんの精神科診療を行っています。具体的には、以下のような患者さんについて、身体治療が円滑に進められるよう精神症状のコントロールを図っています。

①もともと精神疾患があり、身体疾患を併発した患者さん

統合失調症や双極性障害、うつ病、自閉症、認知症などの患者さんでは、入院に伴う環境変化や療養上の制限などにより精神症状が悪化する場合があります。また、身体の状態や、身体治療に使われる薬剤との相互作用により、普段使っている薬剤が使えなくなり、変更せざるを得ない場合もあります。

②身体疾患で入院したところ、精神症状が出現した患者さん

  1. 身体疾患の症状として、精神症状が出現するもの
    脳器質的疾患、内分泌疾患、自己免疫性疾患などでは、精神症状が出現することがあります。
  1. 身体疾患の治療の副作用として、精神症状が出現するもの
    ステロイドの高用量使用や一部の抗腫瘍薬、放射線全脳照射など、身体疾患の治療の副作用として精神症状が出現する場合があります。
  1. 身体疾患に罹患することにより、不安や抑うつ、不眠などを生じるもの
    例えばがん告知を受けた後に気持ちが辛くなるのは、誰でも起こり得ることです。これは精神症状と言うより心理反応と呼ぶ方が妥当と思われますが、症状が増悪すれば取り返しのつかない事態に至ることも稀ではありません。
  1. せん妄
    a.b.とも重なりますが、急性期総合病院ではせん妄を呈する患者さんが非常に多いです。

③ 自殺企図での搬送患者さん

精神科の通院先がない患者さんの場合は、身体治療と並行して精神科診断・初期治療を行った上で、当院退院後に継続して精神科治療を受けられるよう他院精神科にご紹介しています。

加えて、認知症ケアチーム、リエゾンチーム、緩和ケアチームなど、多職種チームの一員としても活動しています。認定看護師、公認心理師、精神保健福祉士などと協力し、各病棟スタッフとも情報共有しながら、上記患者さんをサポートしています。

なお、外来診療は原則行っておりません。また、精神病床は休床しており、精神疾患治療のための入院はお受けしておりません。ご理解の程宜しくお願い申し上げます。

診療予定

受付時間午前8時30分~11時30分
午後

外来診察表

現在、院外からの新患の予約を中止させていただいております

スタッフ紹介

科長

佐々木 史(ささき ふみ)Humi Sasaki

主な経歴

平成9年 北海道大学医学部卒業

専門分野

臨床精神医学

指導医・認定医・専門医

精神保健指定医
日本精神神経学会認定 指導医、精神科専門医、認知症診療医
日本老年精神医学会認定 指導医、専門医
日本サイコオンコロジー学会認定 登録精神腫瘍医
日本総合病院精神医学会認定 一般病院連携精神医学専門医・指導医
公認心理師