院内BLS・院内ICLS

院内BLS

BLS/AEDコースについて

  1. BLS(Basic Life Support)とは、救命処置のうち特殊な器具や医薬品を使用せずに行う心肺蘇生法の事を1次救命処置といいます。
    つまり倒れている人を見つけたときに、最初に行うべきことがBLS なのです。基本として行う事は、意識、呼吸の有無、循環(心臓が動いているか)を確認し、必要時以下の2点を行います。
    • 人工呼吸
    • 胸骨圧迫心臓マッサージ
  2. AEDとは半自動式除細動器の事です。
    • 心室細動
      心臓に異常をきたし、心室細動という不整脈が出現する事があります。
      心臓は動いていますが、無秩序に震えているだけで、全身に血液を送るポンプ機能はほぼ働かなくなります。そのまま何もしなければ、心静止となり、心臓の動きは止まってしまいます。
    • 心室頻拍
      心室頻拍とは、心臓の心室という部分が非常に速いリズムで収縮を繰り返す不整脈です。そのため、心臓の機能が著しく低下します。
      心室頻拍には、心臓のポンプ機能が保たれている場合、失われている場合があります。ポンプ機能が失われると血圧は大幅に低下し、脈拍が触れなくなります。何もしなければ、心室細動に移行する可能性が高いです。

コース概要

意識がない人への対応方法、BLSの知識と技術、AEDの使用方法等を3時間かけ学びます。
市立函館病院BLS/AEDコースは年に数回開催しています。

市立函館病院のBLS/AEDコースの受講対象者は全ての医療スタッフであり、よりレベルの高い心肺蘇生技術及び知識の習得を目指しています。
来院して頂いた皆様の安全を確保し、安心して来院頂けるようこれからも心肺蘇生法の普及、習得に努めていく方針です。

BLSコース風景

院内ICLS

ICLSコースについて

「ICLS」とは「Immediate Cardiac Life Support」の頭文字を取った略語です。突然の心停止に出会った時にどのように対処すべきか、ということを示しています。
心停止はどの医療機関のどの部署においても起こりうるもので、いったん発生すれば蘇生を開始するまで少しの猶予もありません。まさに「Immediate(すぐに、間髪をおかない)」な処置が必要となるのです。心停止直後の処置には、あらゆる医療者がチームの一員として参加し、蘇生を行うことが求められています。
これは医療従事者のための蘇生トレーニングコースです。
緊急性の高い病態のうち、特に「突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生」を習得することを目標としています。 実技実習を中心としたコースです。受講者は少人数のグループに分かれて実際に即したシミュレーション実習を繰り返し、約1日をかけて蘇生のために必要な技術や蘇生現場でのチーム医療を身につけます。

コースの行動目標

  • 蘇生を始める必要性を判断でき、行動に移すことができる
  • BLS(一次救命処置)に習熟する
  • AED(自動体外式除細動器)を安全に操作できる
  • 心停止時の4つの心電図波形を診断できる
  • 除細動の適応を判断できる
  • 除細動を安全かつ確実に行なうことができる
  • 状況と自分の技能に応じた気道管理法を選択し実施できる
  • 気道が確実に確保できているかどうかを判断できる
  • 状況に応じて適切な薬剤を適切な方法で投与できる
  • 治療可能な心停止の原因を知り、原因検索を行動にできる

あらゆる医療者が対象になります。これまで、医師、看護師、救急救命士だけではなく、放射線科技師臨床検査技師、薬剤師など様々な医療関係者が受講しています。

ICLSコース風景