リハビリテーション科

疾患の回復を支援

 救急搬送された患者さん、術後の患者さんなどの早期離床を支援します。体を起こしていくことで呼吸循環の回復を促進します。人工呼吸器や補助循環装置が必要な状態であっても、安全に実施できる範囲の離床支援をします。たとえ麻痺が重度であっても立位歩行練習を積極的に進めます。

 がんの治療前後に継続してリハビリテーションをおこない、がんの治癒を促進し、治療を継続するための活動性、体力を維持します。

 嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査など客観的評価を行い、状態に応じた食事内容を選定、回復への支援をおこないます。

生活動作の不便を減らす支援

 歩行する コミュニケーションする トイレで排泄する 食事を摂取するといった点に不便があれば自立度の回復を図ります。

 進行性の疾患であっても、機能に応じた支援を行い、自宅で暮らし続けられるよう装具やサービス、機器導入などの提案をします。

 終末期にも苦痛少なく過ごせるための支援をします。

これからも生活していくための支援

 高次脳機能障害など、わかりにくい問題について明らかにし、ご本人や周囲の人が対応しやすいよう支援します。社会資源の活用についても相談に応じます。

 虚血性心疾患、がんの再発、転倒骨折、肥満、うつ状態など活動低下が関連する病態を予防します。

当院のリハビリテーションは、主に入院患者さんを対象としています。外来診療においては評価や指導が中心となります。嚥下内視鏡、嚥下造影などの嚥下機能検査や記銘力などの高次脳機能障害検査を外来にて実施することができます。評価結果に基づいた支援についてご本人、ご家族とともに考えていきます。

継続したリハビリテーションが必要な場合は地域の医療、介護福祉資源と連携し、負担少なく継続可能なリハビリ方法を検討していきます。

実績

(1)ICU,ECUにおけるリハビリ実施人数(延べ件数)

病棟疾患別リハビリ2022年度2023年度2024年度
ICU心大血管6909351,185
脳血管358516541
呼吸器226206267
運動器68221
がん患者158167165
廃用症候群203319147
合計1,7032,1652,306
ECU心大血管510601614
脳血管1,4411,8471,865
呼吸器157289707
運動器90151158
がん患者152116
廃用症候群533635331
合計2,7463,5443,691

項 目2022年度2023年度2024年度
(2)がんリハビリ実施人数8,41211,28412,075
(3)嚥下内視鏡検査960958925
(4)嚥下造影検査270321266

スタッフ紹介

科長・リハビリセンター長

長谷川 千恵子(はせがわ ちえこ)Chieko Hasegawa

主な経歴

平成5年 新潟大学医学部卒業

専門分野

がんのリハビリテーション、脳血管障害のリハビリテーション、摂食嚥下障害のリハビリテーション、脳外傷のリハビリテーション

指導医・認定医・専門医

日本リハビリテーション医学会認定 認定臨床医、リハビリテーション科専門医