中央検査部
市立函館病院中央検査部臨床検査科は検体検査部門と生体検査部門で構成されています。
検体検査部門は“検査情報センター”、“遺伝子細胞生物検査センター”、“病理研究検査センター”、 ”細菌検査室”4部門で構成されております。
生体検査部門は生理検査センター(心電図、超音波検査、脳波、肺機能検査、聴力検査など)からなっております。
また、“輸血・細胞治療センター”は組織図上分かれていますが、検体検査部門と同一フロアで、輸血に関する検査や製剤管理並びにアフェレーシス業務を行っています。
当院は一般的な検体検査(尿・一般検査、生化学検査、免疫・血清検査、血液検査、細菌検査)は検査センターに委託し、病院職員は特殊性の高い臨床検査に特化することで、組織全体として幅広い臨床検査に対応できる体制を構築し、新型コロナウイルス遺伝子検査も24時間体制で行い道南地区の医療に貢献できるよう努めております。
ISO15189認定取得
市立函館病院中央検査部は2014年に臨床検査の国際標準規格ISO 15189の認定(生化学・血液・一般・免疫・輸血・病理・遺伝子)を取得しました。2015年に2012年度版への移行、2018年には生理検査・細菌検査の認定追加、2022年4月1日に更新を行いました。
ISO15189の取得によって市立函館病院の中央検査部が提供する検査品質と能力、仕組みが国際的なレベルに達した事を意味します。
中央検査部は今後も日々の検査業務と併せISO 15189認定を維持し、さらに高いレベルの検査室を目指し、質の高い医療を地域住民の皆様に還元していきたいと考えています。
加えて、人員の教育・研修なども計画的に実施する環境が整ったことで、各種認定資格の取得、学会や論文の発表なども盛んに行われるようになりました。特に学術面では、地方の市中病院ではありますが、関連学会から複数の受賞者を輩出し、全国的に高い評価を受けています。
【PDFに関するお問合せ先】中央検査部
【病院代表電話番号】0138-43-2000
検査部からのお知らせ
臨床検査を終了した検体の業務、教育、研究のための使用について
市立函館病院中央検査部では、より質の高い臨床検査の提供を目指して、精度管理、医療従事者教育、新しい検査の導入などの取り組みを行っています。
これら活動は、臨床検査に使用した患者さんの検体の残りを再利用させていただくことで継続・向上することが可能となります。
残余検体の再利用にあたっては、「臨床検査を終了した検体の業務、教育、研究のための使用について-日本臨床検査医学会の見解-」を遵守しいたします。
ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。
対象
当院にて臨床検査を実施した後の残余検体(血液・尿・体腔液・組織など)。
再利用承諾について
残余検体の再利用を承諾するか否かは、患者さんご自身の意志で自由にお決めいただけます。
承諾いただけない場合は、お手数ですが、下記担当者まで連絡をお願いいたします。 連絡がない場合は承諾していただいたと考え、検体を再利用させていただきます(包括同意)。なお、承諾の可否が、診療内容に影響することはなく、ご協力いただけない場合でも決して不利益が生じることがないことをお約束いたします。
人権・個人情報に対する配慮
ご協力いただいた患者さんの個人情報は匿名化し、外部に漏れないよう厳重に管理いたします。 研究結果は学会や論文などで発表させていただくことがありますが、その際も個人のプライバシーが公表されることは一切ありません。ご不明な点がありましたら、下記担当者までご連絡ください。
連絡先:市立函館病院 中央検査部
担当者:秋田 隆司(中央検査部技師長)
電話:0138-43-2000 (内線)3261
責任者:棟方 哲(診療指導顧問 病理診断科長 中央検査部長)
学生見学について
当院に興味をお持ちの学生を対象に見学をお受けしています。
通常、1日かけて検査部全体を見学してもらい、各検査だけではなく職場の雰囲気も体験することができます。 見学希望の方は、下記まで連絡をお願いします。折り返し、日程や見学内容について相談させて頂きます。
視察・研修について
他施設からの視察・研修をお受けしています(資料や資材が必要な場合、有料とさせて頂く場合があります)。 希望される内容や時期など明記の上、下記まで連絡をお願いします。折り返し、日程や内容について相談させて頂きます。
連絡先:
検査部技師長 秋田 隆司
Mail:akita●hospital.hakodate.hokkaido.jp(メール送信時、アドレスの「●」を「@」に変更してください。
電話:0138-43-2000(内線3271)
業績
2024年
論文
- 小笠原 愛美, 齋藤 泰智, 中河 知里, 髙屋 絵美梨, 高渕 優太朗, 菊地 菜央, 池町 香澄, 吉田 真寿美: Clostridioides difficile感染症におけるC. difficile抗原/toxin検出能の比較検討. 医学検査 2024; 73(3):500-508.
学会
全国学会
- 菊地 菜央, 齋藤 泰智, 小笠原 愛美, 中河 知里, 髙屋 絵美梨, 高渕 優太朗, 宮崎 怜菜, 秋田 隆司: 過去の症例経験を活かし、FCM が早期治療につながった BPDCN の症例. 第73回医学検査学会 金沢.
2023年
論文
- 小笠原 愛美, 齋藤 泰智, 中河 知里, 作田 泰宏, 髙屋 絵美梨, 高渕 優太朗, 秋田 隆司: QP法を原理とした全自動遺伝子解析装置Smart GeneⓇのマイコプラズマ検出能の比較検討. 医学検査 2023; 72(1): 68-75.
- 髙屋 絵美梨, 齋藤 泰智, 小笠原 愛美, 中河 知里, 作田 泰宏, 高渕 優太朗, 菊地 菜央, 秋田 隆司: PML-RARAを伴う急性前骨髄性白血病(microgranular type)およびCBFB-MYH11を 伴う急性骨髄性白血病におけるCD2抗原の有用性. 医学検査 2023; 72(3): 339-348.
執筆依頼
- 小笠原 愛美: 感染症診断に用いるPOCTのピットフォール 各検査の特性とピットフォール マイコプラズマ. 近代出版 「臨床と微生物」 Vol.50 No.5 2023.9 p437-443
セミナー講演
- 小笠原 愛美: 「資格をとろう!一級遺伝子分析科学認定士を受験して」. 第37回染色体遺伝子検査基礎技術セミナー(web)
- 小笠原 裕太:「あなたの知りたいVarixの超音波診断」. 第8回東北静脈フォーラム学術集会 CVTセッション
- 齋藤 泰智:「悪性リンパ腫 症例担当」.2023年度 日本検査血液学会(JSLH)北海道支部血液講習会
学会
全国学会
- 山田 遥子, 小川 日菜, 岡山 理央, 森田 曜江, 伊東 慎市: 血小板輸血由来の大腸菌感染により敗血症性ショックを呈した一例. 第71回日本輸血・細胞治療学会学術総会
- 佐藤 大樹, 棟方 哲, 秋田 隆司, 伊東 希美, 佐藤 萌花, 下山 則彦: 子宮体部に発生した中腎様癌の一例. 第64回日本臨床細胞学会総会(春期大会)
- 小笠原 裕太, 野呂 恵子, 福田 友美, 渥美 千里, 野露 啓太, 赤城 真央, 若山 亜由美, 池田 容子, 佐藤 正幸, 平方 奈津子: 当院における深部静脈血栓症に対する緊急報告の効果と課題. 第48回日本超音波検査学会学術集会(Web)
地方会
- 福田 友美, 野呂 恵子, 小笠原 裕太, 渥美 千里, 佐藤 正幸, 安孫子 怜史, 平方 奈津子: 体外式USで典型的所見を得た胃hamartomatous inverted polypの1例.日本超音波医学会第53回北海道地方会学術集会2023: 札幌
- 池田 容子, 野呂 恵子, 福田 友美, 小笠原 裕太, 渥美 千里, 赤城 真央, 佐藤 正幸, 平方 奈津子: 腹痛を契機に発見されたCA19-9産生脾嚢胞の1例. JSS北海道第45回地方会学術集会
- 平方 奈津子, 野呂 恵子, 福田 友美, 小笠原 裕太, 野露 啓太, 横山 倫之, 古屋 敦宏, 新垣 正美: 市中病院における下肢静脈瘤検査の実情~治療を念頭においた報告書を目指して~. 第1回北海道静脈フォーラム: 札幌市
2022年
論文
- Masahiro Kawasaki, Hiroyuki Iwano, Yuta Ogasawara, Yusuke Tokuda, Hiroyuki Gibo, Kazuya Sugitatsu, Natsuko Hirakata, Tsuyoshi Yamashita, Yasuhiro Makita: A case of tricuspid valvular nonbacterial thrombotic endocarditis associated with advanced ovarian cancer; Journal of Cargiology Cases.[DOI:10.1016/j.jccase.2022.07.005.]
セミナー講演
- 髙屋 絵美梨: 「第225回北臨技講習会 血液遺伝子染色体部門 「末梢血液像・骨髄像の見方を学ぼう!」講演2「資格をゲット~認定血液検査技師~」(web)
学会
全国学会
- 平方 奈津子, 野呂 恵子, 福田 友美, 小笠原 裕太, 渥美 千里, 赤城 真央, 山本 義也: 腹部症状の再燃を繰り返した特発性腸間膜静脈硬化症の1例. 第47回日本超音波検査学会学術集会2022: 東京
- 高渕 優太朗, 齋藤 泰智, 小笠原 愛美, 中河 知里, 髙屋 絵美梨, 菊地 菜央: 当院におけるフローサイトメトリー検査の運用の変遷. 第23回日本検査血液学会学術集会 2022: 東京
- 小笠原 愛美, 齋藤 泰智, 中河 知里, 髙屋 絵美梨, 高渕 優太朗, 菊地 菜央: スマートジーンⓇCDトキシンBにおけるClostridioides difficile毒素検出能の比較検討 2022: 東京
地方会
- 野呂 恵子, 岩野 弘幸, 佐藤 正幸, 小笠原 祐太, 平方 奈津子、棟方 哲, 新垣 正美: 巨大左室偽性仮性瘤を形成し、外科的修復術を施行した亜急性心筋梗塞の1例.日本超音波医学会第52回北海道地方会学術集会2022: 札幌(ハイブリッド)
- 池町 香澄, 菅原 拓美, 作田 泰宏, 榎波 洋子, 酒井 好幸, 埜畑 有子, 池上 訓広, 梶 憲太郎,小濱 達也, 小林 宣道: 院内感染を否定できたVREの2症例. 第75回道南医学会大会 2022. 函館
- 工藤 瑞穂, 長谷川 智, 榎波 洋子, 山崎 千穂, 齋藤 祐子, 中村 惠美子, 平方 奈津子: TAVI 施行後に出現する不整脈と予測因子について. 第10回日臨技北日本支部医学検査学会 2022, 函館.
- 長谷川 智, 秋田 隆司: 当院における機材管理の運用改善とその効果. 第10回日臨技北日本支部医学検査学会 2022, 函館.
セミナー講演
- 佐藤 大樹: 子宮頸部の腺系病変 症例を用いて鑑別講義. 第82回細胞検査士ワークショップ(web)
- 小笠原 祐太: 下肢静脈瘤エコー検査~術前・術後で押さえるべきポイント~. GEneral Sonographer’s Seminar
- 森田 曜江: 教育講演 輸血機能評価認定制度(I&A制度)が担う役割 「I&A受審の実際と取り組みの効果」. 第10回日臨技北日本支部医学検査学会 2022, 函館
- 平方奈津子:「超音波検査室の精度管理をシンカさせよう」~ISO15189取得の経験を含め解説~. JSS北海道第43回地方会学術集会2022,Web
スタッフ紹介
所属学会等 | 認定資格等 | 人数 |
---|---|---|
日本臨床衛生検査技師会 | 認定病理検査技師 | 3名 |
認定臨床染色体遺伝子検査技師(遺伝子分野) | 1名 | |
心電検査技師 | 1名 | |
認定認知症領域検査技師 | 1名 | |
日本臨床検査同学院 | 一級遺伝子分析科学認定士 | 1名 |
遺伝子分析科学認定士(初級) | 1名 | |
二級臨床検査士(血液学) | 8名 | |
二級臨床検査士(微生物学) | 2名 | |
二級臨床検査士(免疫血清学) | 1名 | |
ニ級臨床検査士(生化学) | 1名 | |
ニ級臨床検査士(循環生理学) | 1名 | |
ニ級臨床検査士(神経生理学) | 1名 | |
緊急臨床検査士 | 3名 | |
日本臨床細胞学会 | 国際細胞検査士 | 2名 |
細胞検査士 | 5名 | |
日本輸血・細胞治療学会 | 認定輸血検査技師 | 3名 |
細胞治療認定管理師 | 3名 | |
日本検査血液学会 | 認定骨髄検査技師 | 1名 |
認定血液検査技師 | 4名 | |
日本超音波医学会 | 認定超音波検査士(消化器領域) | 7名 |
認定超音波検査士(循環器領域) | 5名 | |
認定超音波検査士(体表領域) | 1名 | |
認定超音波検査士(血管領域) | 1名 | |
血管診療技師認定機構 | 血管診療技師 | 4名 |
日本静脈学会 | 弾性ストッキング・コンダクター | 2名 |
日本臨床栄養代謝学会 | NST専門療法士 | 2名 |
日本不整脈心電学会認定 | 心電図専門士 | 1名 |
植込み型心臓不整脈デバイス認定士 | 1名 | |
日本不整脈心電学会 | 心電図検定 1級 | 1名 |
心電図検定 2級 | 2名 | |
心電図検定 3級 | 1名 | |
日本臨床腫瘍学会 | がんゲノム医療コーディネーター | 2名 |
日本医用マススペクトル学会 | 医用質量分析認定士 | 1名 |
日本規格協会 | 品質管理検定 準1級 | 1名 |
厚生労働省 | 有機溶剤作業主任者 | 7名 |
北海道労働基準協会連合会 | 特定化学物質・四ア鉛等作業主任者 | 7名 |
北海道肝炎対策協議会 | 肝炎医療コーディネーター | 3名 |
日本臨床神経生理学会 | 日本臨床神経生理学会専門技術師(脳波分野) | 1名 |