無痛分娩を希望の方へ

無痛分娩について

当院では2023年11月から、硬膜外麻酔を用いた無痛分娩を行っています。

 無痛分娩とは、お産の痛みや精神的な苦痛を緩和するための手段のことです。「無痛」とありますが、赤ちゃんが降りてくる感覚などが消えるわけではありません。また、どなたでも痛みが完全に消え去るわけではなく、軽度の痛みを感じる方もおりますが、出産の痛みを大幅に和らげることが可能です。

無痛分娩の方法

 当院では主として硬膜外麻酔による無痛分娩を行っております。必要に応じ脊髄くも膜下麻酔を併用する場合もあります。

 お産の痛みは子宮や腟などにある神経から、背骨の中にある脊髄を伝わり脳にいたると痛みを認識します。硬膜外麻酔では背骨の間から脊髄を包む硬膜の外側(硬膜外腔)に専用の針を刺し、そこから直径1mm程度のチューブを挿入、留置します。チューブから持続的に局所麻酔薬を投与することで脊髄を伝わる痛みを脳に伝わらないようにシャットアウトし、分娩中の痛みをコントロールします。

 帝王切開術などの外科手術で一般的に用いられている麻酔方法で、当院でも多くの手術 症例で行われています。チューブ挿入は麻酔をかける専門の医師である麻酔科が担当します。

日本産科麻酔学会ホームページより抜粋

無痛分娩の良い点

 痛みのコントロールができる点が最大のメリットです。

早い時期からいきんだりすることがないので、疲労が少なく、産後の回復も早いと言われております。また、赤ちゃんの状態によっては帝王切開へ移行することがありますが、すでに入っている硬膜外チューブを利用して帝王切開を行うため、緊急時でもすぐに対応ができます。

 当院では、産婦人科・麻酔科を中心に小児科・助産師・看護師・救急スタッフなど複数の職種が協力してお産をサポートするため、より安全な無痛分娩の体制を構築しております。

無痛分娩により起こりうる副作用・合併症

副作用
  • 足の感覚が鈍くなる、足の力が入りにくくなる
  • 低血圧
  • 尿をしたい感じが弱い、尿が出しにくい
  • かゆみ
  • 体温が上がる
まれに起こる合併症
  • 硬膜穿刺後頭痛
  • 局所麻酔薬中毒(血液中の麻酔薬の濃度がとても高くなってしまうこと)
  • お尻や太ももの電気が走るような感覚
  • 高位脊髄くも膜下麻酔・全脊髄くも膜下麻酔(脊髄くも膜下腔に麻酔の薬が入ってしまうこと)
  • 硬膜外腔や脊髄くも膜下腔に血のかたまり、膿(うみ)のたまりができること

無痛分娩実施までの流れ

①無痛分娩希望の申し出

 無痛分娩を希望される方は、産科外来で32週までに担当医へお申し出ください。
 なお、32週以降にお申し出された場合は、お断りさせていただく場合もございますのでご了承下さい。

②産婦人科外来での説明・同意書取得

 無痛分娩希望のお申し出後、産婦人科医師より無痛分娩についてパンフレットの内容を中心に説明があります。無痛分娩を希望される場合、ご本人の同意書をいただきます。

③無痛分娩の日程決定

 無痛分娩が可能な枠には日にちごとに限りがあります。妊娠38週~39週をめどに、計画分娩で無痛分娩を行います。基本的に平日の9時~17時に行い、時間外・休日の無痛分娩は行っておりません。また、あらかじめ決定した日程以前に陣痛発来や破水によって入院となった場合には無痛分娩での対応は行えません。

④麻酔科による麻酔前評価

 無痛分娩のご希望があっても、出血傾向のある方や感染が疑われる方、特定の疾患を持っていらっしゃる方、硬膜外麻酔や緊急対応が困難と予想される方については無痛分娩を行うことができません。また、BMI(体重/身長²)が30以上の方も現時点ではお断りしております。

無痛分娩費用について

無痛分娩費:100,000円(非課税)

ただし、無痛分娩費以外にも通常の分娩料金や入院費用などがかかります。詳しくは下記ページをご確認ください。

無痛分娩についてご不明な点は、 産婦人科外来にお気軽にご相談ください。